蝶は精神、理想の象徴。美しい女性や、かなわぬ夢でもあり、幸福の象徴のようにも感じます。私が蝶をMIMEIDIAのシンボルにしようと思ったのは、蝶は儚く美しいのに、大空に飛び立ち、時には何万キロの旅をして海を超える力を持っているからです。私は病気で、心も弱く、一度は仕事や人生をあきらめようとしました。正確には二度、10代のときと、44歳で膠原病のためにあるけなくなり、仕事もなくなった時です。でも、そんなときに「このCDといくつかの原稿を書いたら死のう」と、とりかかったCD「La magie de l'amour」のジャケットを撮影してくれたカメラマンさんが、「儚さは君の武器だよ。病気だから、重荷を背負っているからこそこそ君は、人に勇気和与える力を持てるんだ。弱さが君の力なんだ。君の苦しみは、アーテイストとして天に与えられたギフトなんだ」と、言ってくれました。その時私は、蝶のようにふわりと心が飛び立っていくのを感じたのです。
モルフォを選んだのは、そのあまりに美しい青ゆえです。日本にはいない蝶で、私は標本でしか見たことがありませんが、「こんな美しいものが実在するんだ」と、震えるような感動を覚えました。
「Morpho という言葉の中にはMort , Photo ,Phylosophy,Orphee--------いろんな言葉が聴こえるよ。」と、カメラマンさんが言いました。そんな光と影を、幸福と悲劇、慈愛と冷酷、放埓と純潔、奢侈と吝嗇―――そして生と死を見つめながら、真実の幸福を追求していきたいと、Mimeiは考えます。幸せはただ単にふんわりしたものなんかでは無くて、血みどろになって、命がけで手に入れるもの。困難を乗り越えること自体が幸福と言っていいのかもしれません。だから一番の嵐のときが、もしかしたら最高の幸福にだってなりえるのではないでしょうか。そして同時に足元に転がっているものなのかもしれません。幸せの青い鳥、青い蝶を、皆さんと一緒に探し続けたいとMimeiは思うのです。